KWC2012 in GNGWC

昨年度は対戦していないとは言え、一昨年以前の戦績からも優勝候補として間違いない強豪であることが予測され、苦戦が予想される試合。

しかし、今年の日本代表チームはキャラクターの作成段階から戦術を相談してまで入念に戦いの準備を整えている。試合前日の深夜も招待選手ほか幾人もの騎士達はどのようなキャラクターで挑むべきかを模索し、議論を交わしていたのだ。

試合が始まり、まずは予定通り1キルを献上してtowerで得点を確保。日本有利のペースで試合が進むと思われたが、追い上げる韓国も負けてはいない。一進一退の攻防を繰り広げたが、日本のtower再出現時間を意図的にズラす戦術がハマり、両チームの参加人数の差が決定力の差に繋がったこともあって、184：169で日本が勝利。数年来の雪辱を果たして決勝へ進むことが出来た。

ヨーロッパは2012年初参戦となる新しいサービス下のチームで、その実力は未知数。アメリカは優勝こそ無いものの近年は決勝まで進む常連で、今年は特に多数のサーバー代表を退けて勝ち抜いた精鋭中の精鋭。ただし、昨年度に初参戦、そのままアメリカを倒して初優勝を遂げた台湾の先例もあるため、アメリカも油断は出来ない。

両チームの試合を招待選手らが緊張の面持ちで見守る中、ウォーリア中心の編成で挑むヨーロッパをアメリカが圧倒。落ち着いたクレバーな戦いぶりで263：195と大差をつけて勝利し、決勝へ駒を進めた。

今回の大会では3位決定戦は無いため、準決勝の点数で3位が決定される。得点差から3位となったのはヨーロッパだった。

ヨーロッパを大差で沈めたアメリカ。その実力は折り紙つき。試合開始直後から日本は果敢に攻撃を仕掛けるもアメリカに手痛い反撃を受けてしまい、大きなリードを許してしまう。

だが、日本の騎士達の闘志は潰えていなかった。ボイスチャットを中心に連携をとり、タイミングを見計らってアメリカの隙を突いてtowerを攻略し、絶望的とも思えた点差を縮め、遂には逆転にまで至る。

スコアが拮抗したところで待っていたのは、アメリカの罠。終盤わずかに日本のリードが続いた微妙な状態から、今度はアメリカがタイミングを見計らってtowerの攻略に成功して逆転。さらに＜切り札の戦術＞によって多くの騎士達が討ち取られ、戦局の天秤は再度アメリカ側に大きく傾いた。

突然の逆転劇によって混乱した日本も必死で反撃に転じたものの、広がった点差を埋めることは叶わず、試合は終了。234：184でアメリカが初優勝を果たし、日本は準優勝となった。

KWC2012は例年よりも参加人数そのものがルールで制限されたため、精鋭中の精鋭の騎士達が集い、優勝に向けて1つとなって挑んで戦った、見応えのある大会となった。

惜しくも日本の優勝は果たせなかったものの、大会中に得られた多くの経験は日本の騎士達を、より逞しく、より強く、育んでくれることだろう。

来年度以降の大会で日本代表チームが生み出す破竹の進撃を期待したい。

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